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啓友囲碁教室
日本棋院囲碁未来教室
§5.対局(対戦)の方法
イ. 初めての人、2人での場合   ハ. ペア碁(ダブルス)、連碁について(後日)
ロ. 心得のある人との場合      ニ. 大会、団体戦について(後日)
イ. ①碁盤の上に碁石の入った碁笥(ごけ)を置く。基盤は縦長に置く。
   ②先ず「お願いします」と言いながら礼をする。   
   ③ジャンケンをし、勝った方が、白黒、好きな石を選ぶ、又は
    「ニギリ」(「日本棋院」のHP参照)により石を決める。   
   ④
   
  碁笥は盤の左右いずれかに置き、蓋は裏返しにして、その前に置く。取り石は、その中に入れる。
 もう一回、礼をしながら、黒は、右上と右下、白は、白から見て右上と右下に、図の様に石を置く。そして黒白、交互に、ルールに従って、石を打つ。
 
こちら黒側      
     
◎ルールの確認(基本)      
 1.黒白交互に一手ずつ、交線上に打つ。
 2.スキマなく囲んだ相手の石(線の出ている所を全てを囲んだ石)は取り上げ
  自分のものとする。(自分の蓋に入れる)
 3.
相手の石が取れないのに、自分の石が密閉状態になるような手を打つことはできない。又、コウ(次の   項)を真違えて取り返すことはできません。
 4.一度打った石は、はがしてはならない。
 5.ルールに反した場合は、負け、となる。
 6.両者が連続してパスをして終局となり整地して、勝敗を決めます。
 7.自分の負けがはっきりした時は、「負けました」と言い、投了することもできます。
(基本2)
 1.打つ所が決まるまで、石を手にしない。
 (碁笥に手をつっこんで、ジャラジャラするのはもってのほか)
 2.打つ所が決まったら迷うことなく、石を取り、そこへ打つ。
  石を持って、ウロウロしない。少なくとも盤上中空でウロウロしない。
  石を落し、盤面を崩したら、責任をとって負けとする。
 3.
対局者2人は、対局中お互い何を話してもよいが、周りの第三者は発言してはならない。
   因に、脚付碁盤の脚は"くちなし"(植物の「くちなし」)を模した形をしています。
   又その碁盤の裏には"チダマリ"という彫り物が作ってあります。御想像して下さい。
   子供には、口をはさんだら"舌切りスズメの様になる"、と注意するといいかと思います。
◎対局中の問題
・コウの発生
例 1     例 2     例 3    
 
次黒 次白 次黒 次白 次黒 次白
                 
 上のような、1個、1個の取り合いは、無限(未来永劫)、に続くので、禁止ルールがあります。
ルール
交互に相手方の石を一個取り返し得る形を「劫」という。劫を取られた方は、次の着手でその劫を取り返すことはできない(日本囲碁規約第6条)
従って、コウが発生した場合は、相手の受けそうな所に打って、相手が受けたらコウを取り返すことになる。どちらかが自分のその一つのスキマを埋めれば、あるいは、続けて取れば解消する。次図
       
 上の例 3 の場合      
     




次黒  黒、白を取る  白、他へ打つ 黒、埋める
①→②→③→④又は④’ ④’
    黒、更に白を取る 
       
・石が足りなくなった時
 石を互いにたくさん取り合っていると、石が不足することがあります。その時は、取り石を同じ数だけ交換して続けます。
       
・パスに関して
例 1 白が打てば、白が取られ、黒が打てば、黒が取られ、どちらも打ちたくありません。これはこのままで終り、スキマはどちらのもの(地)でもありません。
〔これは持(セキ)といいます〕
 
       
例 2 下半分、これで両者がパスを言った場合
  イ.の所は、白が打てば黒を取れるのですが、両者が気が付かなければ、黒のみで囲んでいる空間なので黒の地になります。
ロ.の所は黒白で囲まれているのでどちらの地でもありません。ここは駄目と言います(駄目は囲碁用語)
 
       
通常はロ.の所は、順番が来た方が埋めます。そして、地の計算になります。尚、駄目には他に影響する場合と、影響しない場合がありますので、最終段階は特に細かい注意が必要です。(「ダメのツマリは身のツマリ」という格言があります)
尚、イ.の様な所は、白が後から気が付いても、パスを宣言した後は、取ることができません。取ったらルール違反で負けです。勝敗は、一度決したら変わりません。取り石が後から出てきてもそれは無効です。
     
⑤地の計算      
例 1    
黒の取り石(白)4個
白の取り石(黒)5個
  ●黒の地(空間)
   黒の取り石(白)
    14
     4
 

計 18

  ○白の地
   白の取り石(黒)
     9
     5
計 14
両者の差   18-14=4
 取り石と空間の数が合っていない様ですが対局中に、取り石の交換をすると、こうなります。    
       
       
黒が先に打つので、黒有利になります。そこで対等にするために、先手の有利分を「コミ」という形を取ります。
”コミ5目”とした場合、黒は5目以上多くて、黒の勝ち、4目以下だと白の勝ち、5目だと引き分けになります(引き分けを「持碁」(ジゴ)といいます)尚、対等で打つのを互先(たがいせん)と言います。(用語の詳細は「日本棋院」のHP参照)
コミの数は両者で決めますが、5目をお薦めします。
また、計算を簡単にするために、黒、白は各々の取り石を相手の地の中に入れ、相手の地を減らす様にし、更に数え易い様に面積を変えない様に石を移動し、隅や辺に地をまとめます。上の場合、次のようになります。黒は白の地を整え、白は黒の地を整えます。
       
黒は白4つを左下に、白は黒5つを右上に埋めました。 黒は白の地を左上に、白は黒地を右下にまとめました。
   
   
       
計算 両者の差 9-5=4
黒が4目多い(前と同じです)黒はコミ5目を出せませんでした。
5-4=1 で、黒の1目負け、白の1目勝ちです。
       
例 2 例 3  
   
全ての空間が着手禁止になっています。  白の中の黒1目や、黒の中の白3目は助かりません。死に石といいます。 相手方は、それを取りあげて、対局中の取り石と一緒にして相手の地を埋めるのに使います。
       
参考:ややこしいので、読みとばして下さい。(2~3週間後に目を通して下さい)
尚例 3の場合      
 黒がイ.に打てば、次に黒ロ.で白1目が取れるので、白はロ.と打ち、それを防ぎます。黒イ.、白ロ.で地の増減がありません(確かめて下さい)
 一方、白ハ.を打っても、黒は平気です。黒がパスを続け、右辺の一線の黒石がどんどん取られ、白の地が5目も6目できれば別ですが、その途中で、黒はパスをしないで対応すれば、それは不可能です。
       
 従って、黒は危なくなるまで、白に打たせておけば、白の死に石が増える訳で、この場合は白は損をします。即ち、相手が打って返事をしてくれれば(イ.の場合)損はありませんが、手を抜かれると(ハ.の場合)損をします。
       
 勝負がついたら、自分の石を幾つかまとめて、手前へ引き寄せ碁笥に入れる。自分の近くにある相手の石を相手の方に寄せ、返す手で自分の石を引き寄せ碁笥に入れ、全て石を片付け蓋をして盤上に置く。礼をしながら「有難うございました」と言って気持ちよく対局を終りとする。
続けて対局する場合は礼を省いて対局をする。
       
第二局以降
 平行型の対局に慣れたら、イ.の対角型を試みて下さい。いずれもコミ5目でやってみて下さい。
次は、ロ.の黒、白、1個ずつ置いた型を試みて下さい。
勝敗が拮抗している場合は、ハ.の型で、何も置かず、コミ5目で黒から打ち始めて下さい。この状態を互先(たがいせん)といいます。ただマナーとして黒の第一着は、碁盤を左右上下に四分割したときの右上の部分に着手して下さい。(相手の右手前を空ける感覚)
       
  (手前が黒側)  
慣れてきたら盤を少しずつ大きくして下さい。
       
◎勝敗が片寄った場合
 勝敗が一方的になった場合はニ.の様に黒二子置いて白から打ち始めて下さい。更にホ.ヘ.…。勝敗が逆転したら戻って下さい。ヘ.ホ.ニ.と戻ったら次はイ.でなくハ.でコミ無しで、黒が右上に第一着を打って下さい。この状態を定先(じょうせん)(単に先)と言います。これで黒が勝つようになったら、互先になります。
  ニ. ホ. ヘ.
 
       
       
ロ. 心得のある人との場合
1. 9路盤に黒石を9子(9個)置いて始める。

*心得のある人にお願い
  9路盤に、9子も置かれると、白の打つところは限られますが、そこは白、うまく生きて下さい。そして残りの大半は黒模様で黒地のように見えますが、無理を承知で中に打ってください。取られるもよし、途中で諦めるのもよし、場合によっては白が生きてしまうかもしれません。途中で諦める場合を、わざわざ作って欲しいのです。そして、終局して、その黒地に残っている白を死に石として、相手に取らせます。白が黒の死に石を取るのを、理解してもらうためです。助からない石を、諦めてもらうには、白の方も同じ状態を作って下さい。特に、最初のうち三カ月ほどは、死活が難しいので、取る石、取られる石ができて、空間の地がどちらの地かが理解でき、勝負の結果が分かれば、第一段階は合格です。黒が大勝すれば、相手の勝ちを賞賛し、置き石を減らして下さい。尚、先生をしている間は、当然ですが、打ち直しや、ジャラジャラはしないで下さい。最初が肝心ですから、生徒にその旨、徹底することです。

2. 黒が勝つようになったら、8子、7子と順に置石を減らす。
3. 9路盤で7子で勝つようになったら11路盤で同様にする。
4. 11路盤で7子で勝つようになったら13路盤。13路盤から置石の位置は、4線になる。置石は9,8,7子とし、更に15路で、9,8,7子。17路、9,8,7子。そしていよいよ19路で、9,8,7,6…となる。
5. 棋力は、9,11路盤の間は入門。13路盤に入って初級前期、15路で中期、17路で後期。いわゆる初段位の人と19路で9子で打てるようになれば、9級。中級といえるかと思います。あくまでも目安です。
       
9路盤で、9子 8子 7子
       
 11路盤で、9子 8子 7子
     
    13路盤から置石の位置が4線になります。
○数字は、石を置く順序です。
(右奥を先に、そして対角対称にという考え方です。又は相手の見やすい相手の右手前を空けるという考え方です)
13路盤で、9子     
       
置き石を9,8,7子と減らし、盤を2路ずつ増やして下さい。
       
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